エルピーガス振興センター
なるほどなっとく!LPガス わたしの街のLPガス LPガスを知ろう 当センターについて





Powered by Google




レポート
第2回LPガス料金問題検討会議事要旨
1.日 時: 平成12年3月8日(水) 14:00〜16:00
2.場 所: 日本LPガス協会 会議室
3.出席者:
[委員] 石井委員長、高須委員、菊池委員、木村委員、重松委員、宮川委員、浅野委員、竹越委員、高木委員、村田委員、宮沢委員、堰本委員
[オブザーバー] 公正取引委員会取引調査室
保安課液化石油ガス保安対策室
公益事業部ガス事業課
[事務局] (液化石油ガス産業室)滝本室長、高橋、米山、齋藤
(エルピーガス振興センター)黒田専務理事、磯部、桜井、中村
4.議 題: (1)原価計算に基づく料金表作成の重要性
(2)コスト構造・需要構造に合わせた料金体系の研究
(3)委員からの意見
(4)討論
5.議事要旨
(1)菊池委員から資料説明《液化石油ガス原価計算マニュアル(例)》

(2)全卸開発業務部長から資料説明《LPガス料金基本問題検討WG報告書》

(3)業界側意見
現在日連では自主ルールの作成を急いでおり、この検討会の結論を得て自主ルールを確定し、透明化に向けて進めていく。消費者は公共料金同様、全事業者同じ料金という感覚であろうが、販売業者によって異なるということを認識してほしい。
情報公開について業界としても請求書、領収書なども分かり易いフォーマットにするなど工夫が必要である。 また充填所の統廃合などの合理化によるコストダウン分を、いかに料金に反映させるかという課題もある。一方集約化によって協調性が生まれ、競争がなくなるという危惧も否定できない。
消費者にとっては、安く、安定した供給、万全な保安サービスが欠かせない。一方業者の方も、原価計算に基づいた経営計画をたて、消費者に支持される料金体系という意識をもたねばならない。
料金透明化のために料金体系の分かりやすい説明が必要である。
業界としてコスト削減の努力をしていることを、消費者にどういう形で理解してもらうかを詰める必要がある。
 全国の販売店のうち約7割が消費者数700軒程度という販売店であり、これら中小店については別途対策を議論する必要がある。

(4)消費者側意見
少量消費者にとって、基本料金の負担は非常に大きく、使えば使うほど安くなる。また、業務用は家庭用に比べて安いが、これはどういう理由によるものなのか。三部制料金の考え方は良いが、基本料金の中味について説明がきちんとされることが必要である。また、従量料金についてはCIF価格に対して、十数倍になっているが何故なのか。
伝票によって料金の中味が分かるというのが、料金透明化の基本だと思う。自由料金ということで、店によって料金が違うというのは分かるが、同じ店でもエリアによって極端に料金が違うというのは、理解できない。これが不信感にも繋がっている。
保安の費用については、供給設備費用の中に組み込まれるものと思う。基本料金は高額になるということだが、請求は基本料金と従量料金が合計されて来るので中味が分からない。その辺から不透明という意識が出てくる。
 また、配管部分のうち、どこまでが業者で、どこまでが受益者が負担するかということが分からない。特に建売りの場合、不透明である。
輸入価格高騰に伴うLPガス料金の価格改定のお願いという料金表が手に入った。この中では基本料金が300円アップになっている。また、この状況が続く間となっているが、どのような状況を言うのか分からないし、業者の名前もない。
 42の婦人会長にアンケートを取ったところ、ほぼ公共料金のような感覚で受け止めている。従って店によって料金が違うというのはおかしいという考え方が出てくる。また、請求書は何立法いくらと一本で来るので基本料金がいくらで、従量分がいくらということは分からない。


(5)学識経験者意見
規制料金の場合、会計規定、原価計算規定がある。LPガスの原価計算については、他部門の経費を除いて、LPガスだけにかかるコストを明確にするということだと思う。原価計算には二つの意味があり、一つは会社毎のコスト比較ができること、もう一つは規模別などグループ毎の比較ができることであり、透明性確保につながる。都市ガスとは違って、LPガスの場合は原価計算でコストを積み上げ、最後に事業報酬を乗せる方式が多いであろう。そうすると基本料金が高く算出されるため、少量消費者に負担にならないような料金設定が必要だと思う。
消費設備や集中監視システムなどの設備利用料を別枠で徴収する三部料金制の考え方は論理的であり、料金制度、料金体系としては良い制度だと思う。
原価計算は絶対に必要かどうか。原価計算をやるということにすると、そこで新たなコストが生じる。この善し悪しを判断をしなければならないし、それが正しいかどうかも疑問である。もう一つは、公共性と自由料金との線をどこで引くかということ。自由料金である以上、本来は業者がいくらで売ろうと批判されるものではないはずである。それが問題になるのは公共料金だという感覚が根強いからであろう。
今回、需要動向に合わせた料金体系の研究はあるが、需給動向に合わせた料金体系の研究という考え方はない。欲しいという客がいて、それで値段が決まってくるというのが、本来の自由料金のベースであり、その観点も考えるべきではないか。
 消費者として全部が同じ料金になって欲しいのか、別の料金でもいいのか、その辺のニーズ出ないと、透明性を図るために何をやるのかという切り口が見えてこない。

(6)意見交換
三部制料金について、液石法では消費設備の所有権が販売事業者にある場合に限って、使用料を徴収できるとしている。民法では全く違う。実際に徴収するのは、難しいのではないか。
液石法では、販売事業者の所有する消費設備を消費者が使用する場合には、交付書  面にその使用料を記載することが規定されているが、所有権がないのに使用料という  名目で費用をとるのはおかしい。所有権が消費者に帰属していても、配管施工代金を  分割してとる場合もあり得るが、それは使用料とは別の概念のはずである。
基本的にはガス事業法と同様、総括原価に報酬を乗せるやり方が分かりやすい。しかし兼業が70〜80%あり、経費区分の振り分けが難しいというのが実態である。
消費者としては、料金は同じエリア内では、同じ料金にした方がよいという考え方が支配的と理解してよいか。
一律同じにすべきだということではない。店によって違うのはいいが、同じ店で違うというのはおかしい。
保安設備を整えるには非常に費用がかかり、それが全て跳ね返るので、基本料金が非常に高くなるのではないか。
基本料金に含まれる保安費は、法律に定められたものだけが網羅されており、基本料金が非常に高くなることはないと思う。それ以上特別に取り組むとなると、消費者の承諾の上、別途料金をとることになると思う。
細かいことはともかく基本料金には何が含まれ、従量料金には何が入っているかということを、きちんと説明すべきである。
最近の動きについて補足すると、サウジの通告価格は昨年3〜5月に比べ、今年の3月は約3倍になっている。円換算の輸入価格でも約2.5倍である。これに対し小売価格は約1.6%しか上がっていない。今の段階では、小売段階では頑張っているといえる。水道料金では全国的には10倍の差であるが、都市ガスは2.6倍、これに対しLPガスは1.7倍くらいである。

(7)事務局からの連絡事項
事務局の方で、報告書の案あるいは骨子的な案を事前に送付し、第3回検討会で審議いただく。第3回でとりまとめに至らない場合、4月中旬に再度検討会を開催する。

次回開催予定 3月30日(木) 14:00〜 日本LPガス協会会議室
予備日 4月18日(火) 14:00〜 日本LPガス協会会議室
以上



なるほどなっとく!LPガス | わたしの街のLPガス | LPガスを知ろう | エルピーガス振興センターについて