LPGC WEB通信
Vol.135 2025.08.12発行
令和7年度北関東地方LPガス懇談会が開催されました
経済産業省資源エネルギー庁の委託事業「石油ガス流通・販売業経営実態調査」として、当センターが実施する北関東地方LPガス懇談会が、去る7月28日に開催されました。
対象の茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県の消費者委員、事業者委員、学識経験者委員、自治体等行政関係者が出席しました。
本年度のテーマとして予め設定した、
(1)保安(LPガス事故の発生を防ぐために)
(2)LPガスの料金透明化・取引適正化について
各テーマについてそれぞれ活発な意見交換が行われました。
本年度も、テーマに基づきエリアを越えた共通課題に対し、従前にも増して議論が深まりました。
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LPガス懇談会について
(1)目的 LPガス取引適正化の観点から、LPガスの諸問題について、消費者団体、 事業者団体、自治体、学識経験者等が一堂に会して意見交換・議論を行い、 関係者相互間の理解を深めると共に、LPガス産業の健全な発展に資する。
(2)方法 全国9ヵ所の各経産局管内の主要都市にて開催する
(3)参加者 消費者委員…………各都道府県消費者団体の幹部等
事業者委員…………各都道府県LPガス協会の幹部等
学識経験者委員……知見を有する大学教授等
自治体………………各都道府県のLPガス担当部署及び消費生活担当部署
行政…………………経済産業省、地方経済産業局
オブザーバー………LPガス業界団体
報道関係
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議事次第
(1)開会挨拶
関東経済産業局 資源エネルギー環境部 資源・燃料課 半仁田課長
LPガスは全国的な供給体制により国内全世帯の約4割へ供給されており、可搬性や備蓄性に優れていることから、大規模災害においても迅速な普及が可能なエネルギーということで、昨年元日に発生した能登半島地震においても、LPガスタンクを設置した福祉施設などが避難所として活用されるなど、災害時のエネルギー供給の最後の砦としての役割が果たされたものと考えております。
LPガスがこれからも消費者の皆様に信頼され、選択されるエネルギーであるためには、こうした災害時のエネルギー供給の観点と共に、本日の懇談会テーマの1つとしても上げられております、料金透明化・取引適正化に向けた対応についても重要と考えております。いわゆる無償貸与や貸付配管といったLPガスを巡る商慣行を是正するため、昨年4月に液化石油ガス法にかかる法令が改正・交付され、その後、昨年7月に過大な営業行為の制限及びLPガス料金等の情報提供にかかる規則が施行され今年4月には三部料金制の徹底ということで、設備費用の外出し表示や計上経費に係る規則が施行されたところでございます。
これら一連の制度見直しの実行性を確保するためには、規制当局であります国や自治体の皆様による執行体制の整備と着実な運用とともに、関係省庁や業界団体の皆様との連携についても不可欠であると考えております、と挨拶がありました。
(2)懇談 司会・進行:青山学院大学 総合文化政策学部 内山教授
テーマI.「保安」について
(1)学識経験者委員による経済産業省ガス安全室の事前プレゼンテーションに関し概要のとり纏め
(2)消費者委員からの質問・意見等
(3)消費者委員の質問への事業者委員からの回答
テーマI.に関して以下の議論がありました。
災害時のパンフレットの周知拡大について是非積極的に進めていただきたいと思います。
他工事事故の防止について、資料には家の周辺で工事があった時に、是非ガス会社に連絡するなどして欲しいと書いてありましたが、消費者にとってはハードルが高いです。可能であればこのような工事をする時には道路を占有することになるので役所への申請をするかと思いますが、例えば事業者にリーフレットを渡すなどして、事前に調べていただくようにお願いできないかと思います。
今回水害の対策ということで出ていましたが、過去に茨城や長野などは大きな水害があったかと思います。そういった時にLPガスのボンベはどのくらいまで流されるのかというのと、流された時に近所の人が発見した時にどのような注意点、どのような対応が必要なのか。ガス会社ではガスボンベが目に見えるところにないといった時に、どのような対応策があるのかなというようなところをお聞きしたいと思っております。
バルブの開閉を消費者の方でするということですが、ボンベのメーターの上まで水が来るような状況になった場合、保安点検をしてからでないとガスが流れるかどうかの確認もできないので、そこは事業者にお任せした方がいいという思います。水害を経験している事業者も相当いますので、事業者そして点検等を請け負っている保安センター等もありますので、個人の判断よりは事業者にお任せしていただいて対応した方がいいかというところです。
バルブを閉めて避難されて戻ってきました。そこで自分で開栓してもいいかという問題については、その災害の規模にもよりますので、事業者にご連絡いただいて、点検を受けてから開栓を事業者からしてもらうほうがより確実かと思います。
テーマII.「LPガスの料金透明化・取引適正化」について
(1)学識経験者委員による資源エネルギー庁・エルピーガス振興センターの事前プレゼンテーションに関し概要の取り纏め
(2)消費者委員からの質問・意見等
(3)消費者委員の質問への事業者委員からの回答・意見等
(4)行政のLPガスの料金透明化・取引適正化の取組みについて
テーマII.に関して以下の議論がありました。
三部料金制に関しては、内容がすごく分かりやすい説明をしてもらい安心できるということです。事業者切り替えについては比較できるほどたくさん業者がないために、一旦そこで取り付けをしてしまうとそのまま続いていきます。
価格はそれぞれの地域によって差があります。LPガスは自由価格があると思うんですが、適正価格はどれぐらいの幅があるのか、エリアによる差について知りたいと思います。また、三部料金制については資料を読み込んで納得した部分もあり、また、3.11の震災後、太陽光よりもLPガスの方がいいという声が多いのは伺っています。アパートなどはLPガスを所有してる家主が契約をしてると思うんですが、アパートの住人全員が外国人というところもあり、災害時のルールあるいはマニュアルがあるのかなと感じました。
この4月2日から三部料金制の徹底は施行になりましたので周知を進めています。協会としても現在、LPガス価格高騰対策について県の協力のもと進めさせていただいております。三部料金制が実際に施行されているかを含めて、意識をもって準備していくということを協会内で周知を進めています。
三部料金制について、目的は消費者のための制度であります。今まで自由競争の名において熾烈な営業行為が繰り広げられて誰が得をして誰が損をしているのかと考えると、被害者は消費者です。営業行為の中で得をするのはオーナーや不動産業者など、得をする人がいることが原因です。事業者が得をして消費者を獲得する。その結果、消費者が一番被害を受ける。この三部料金制を徹底することがいかに消費者を守るかことにつながるのかと思っています。
(3)総括:青山学院大学 総合文化政策学部 内山教授
全体を総括し内山教授より以下のコメントがありました。
法制度自体は昨年7月と今年4月に大きく変わっています。昨年7月には過大な営業行為の制限及びLPガス料金等の情報提供の義務化というのがありました。この4月にては三部料金制の徹底がございました。過大な営業行為の話と三部料金制の話は繋がっており、本来事業者が面倒見るべきではない設備、例えばWi-Fi設備など全くLPガスとは関係ない設備をLPガスの取引の中に入れ込んでいるということが問題であって、これを本来あるべきところに見直しましょうということです。
適正価格について、代表値は平均値でなく最頻値、つまり一番分布が多い山のところがどこかといったところが次の考え方になってくるはずで、そういう意味で統計データを作っていく時に、平均値に依存するなく最頻値という考え方を示していく中で、その県における適正価格はどの付近だというところを探っていくのが、次の代替案かと感じるところはございました。
(広報室)