LPGC WEB通信 Vol.102 2022.11.10発行
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令和4年度中国地方LPガス懇談会が開催されました |
経済産業省資源エネルギー庁の委託事業「石油ガス流通・販売業経営実態調査」として、当センターが実施する中国地方LPガス懇談会が、去る10月18日に開催されました。対象の鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県の消費者委員、事業者委員、学識経験者委員、自治体及び行政が出席しました。予め設定したテーマは①LPガスの料金透明化・取引適正化について②カーボンニュートラルの動向の2つで各テーマについてそれぞれ活発な意見交換が行われました。 本懇談会は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からWeb会議にて開催されました。 |
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1 LPガス懇談会について |
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(1)目的 LPガス取引適正化の観点から、LPガスの諸問題について、消費者団体、 事業者団体、自治体、学識経験者等が一堂に会して意見交換・議論を行い、 関係者相互間の理解を深めると共に、LPガス産業の健全な発展に資する。 (2)方法 全国9ヵ所の各経産局管内の主要都市にて開催する (3)参加者 消費者委員…………各都道府県消費者団体の幹部等 事業者委員…………各都道府県LPガス協会の幹部等 学識経験者委員……知見を有する大学教授等 自治体………………各都道府県のLPガス担当部署及び消費生活担当部署 行政…………………経済産業省、地方経済産業局 オブザーバー………LPガス業界団体 報道関係 |
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2 議事次第 |
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(1)開会挨拶 中国経済産業局 資源エネルギー環境部資源・燃料課 内海 盛之 課長 LPガス懇談会はLPガスの諸問題について意見交換を行うことで関係する皆様の相互理解を深め、また頂いた貴重なご意見・ご要望を施策に反映させることによりLPガス産業の健全な発展に資することを目的に平成7年より開催しています。LPガス産業の健全な発展には消費者との信頼関係の構築が欠かせません。経済産業省では平成29年にガイドラインを制定し、LPガス販売事業者及び行政機関において料金透明化・取引適正化に取り組んで参りました。皆様のご尽力をもちましてLPガスはエネルギーが多様化した現在においても全世帯の約4割で使用されるエネルギーであり続けています。分散型エネルギーであるという特性を活かし医療機関や避難所等への導入が進んでおり災害に強い地域作りに貢献しています。またカーボンニュートラルへの対応が重要になると考えています。本懇談会においてご理解を深めて頂き忌憚のない意見交換を行って頂ければと思います。また中国経済産業局としましてもこれまで同様に地域の皆様と連携した取り組みを推進していく所存でございます。本懇談会がご出席頂いた皆様にとって有意義なものになることを祈念して挨拶とさせて頂きますと話がありました。 |
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(2)懇談 司会・進行: 広島経済大学メディアビジネス学部学部長 北野 尚人 教授 テーマⅠ.「LPガスの料金透明化・取引適正化」について ① 学識経験者委員による資源エネルギー庁・エルピーガス振興センターの事前プレゼン テーションに関し概要の取り纏め ② 消費者委員からの質問・意見等 ③ 消費者委員の質問への事業者委員からの回答・意見等 ④ 行政のLPガスの料金透明化・取引適正化の取組みについて テーマⅡ.「カーボンニュートラルの動向」について ① 学識経験者委員による資源エネルギー庁・日本LPガス協会の事前プレゼン テーションに関し取り纏め ② 消費者委員からの質問・意見等 ③ 消費者委員の質問へのオブザーバーからの回答・意見等 ④ 消費者委員の質問への行政からの回答 ⑤ 事業者委員からLPガス業界としての取組みについて (3)総括:広島経済大学メディアビジネス学部学部長 北野 尚人 教授 料金透明化・取引適正化はずっと継続して議論しているテーマである。商習慣という言葉が何度も出てきたが、今までずっとやってきたから仕方ないという部分もあると思うが、これから未来に向けては情報開示をきちんとする努力をLPガス販売事業者・行政が実行して頂くことが重要であり、消費者側は賢い消費者という言葉があったが、きちんと情報を受け取り自分で考えていくことが大切である。大事なことは最終的に消費者側の選択の幅が担保されることだと思う。きちんと選ぶことができる状況がある、場合によっては情報の遅延があったり、選択の幅が狭いこともあろうかと思うが、少なくとも選択肢があったり自分が選んだことの納得感があることが大切だと思う。そのためにも情報開示はLPガス販売事業者だけではなく、不動産業者や建築業者等の関係各所の相互連携や調整が重要になってくると思う。利害相反の部分もあると思うが、公平・公正という立場から誰が負担するのかという問題は、利益を少し削ってもやむを得ない部分あることをご理解頂き進めていくことが大切だと思う。利益が相反する場合は調整役が必要になるので行政の皆様の支援を頂き進める必要があると思う。カーボンニュートラルは中長期のロードマップは既に出来ている。これをどのように実現するかが重要である。一度に全てはできないので、できることから進めざるを得ない。技術革新は関係各所が努力するのはもちろんだが、消費者側もこんな形で効率化が進んでいると認識することや消費者側もこんな形でカーボンニュートラルに貢献できるといった事を理解するためにも、技術の進化は見守る必要があると思う。また言葉の問題も大事で、専門用語を丁寧に説明することも重要だと思う。送り手側の立場でなく受け手側の立場になり説明することが重要である。また今回のテーマではないが、LPガスが災害に強い分散型エネルギーであることも忘れてはならない。災害が激甚化している現在、各関係者が消費者にアピールする努力は必要であることを付け加えさせて頂きたいと総括がありました。 |
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(広報室) |