10月4日(水)
9:35-10:10 基調講演
アジス・レバー エネルギ-鉱山省兼持続可能エネルギー開発省大臣
Aziz Rebbah, Minister of Energy, Mines and Sustainable
Development, Morocco
レバー大臣は2017年4月に就任した。経済発展に取り組んでおり、モロッコが北アフリ
カ地域の模範となるよう経済改革を実行している。自由貿易を推進するため、金融政策
と税制を見直し、投資法も改革している。特に、気候変動への対応、クリーンエネル
ギー導入がエネルギー政策での重要なテーマであり、それはエネルギー業界にとっての
チャンスであり、また消費構造改革のチャンスでもあり、貧富の差の縮小のチャンスと
もとらえている。ぜひ変化の機会をチャンスに変えてほしい。
モロッコには埋蔵する化石燃料がなく、エネルギーの93%を輸入に異存しており、輸入
額は年間60億ドルに達する。輸入は付加価値を生まないので、再生エネルギーの挑戦が
課題であり、新しいエネルギーミックスを作りたい。賢い消費にも取り組む。その一環
で、LPGは重要な役目を負う。LPGの消費は1950年代から始まったものの、今の状況で
は付加価値を生まない。新しいインフラの構築等が必要であり、そのためには外資に期
待している。また、太陽光/水力/風力/LNGを活用して発電能力を現在の3倍の24MW規
模に増強したい。水素をバッテリーを介して代替エネルギーとすることにも取り組む。
これらを実行するには400憶ドルの投資が必要であり、あらためて言うが海外からの投
資に期待する。既にモロッコには350社の海外企業が進出している、皆様をお待ちす
る。
10:40-12:40 ラウンドテーブル:新しい市場にエネルギーを注ぐ
( Fuelling New Markets )
進行:サンジブ・シン インド石油公社会長
Sanjiv Singh, Chairman, Indian Oil Corporation
LPGは大事なセクターである。2016年の生産は前年比+5%の3億トンを超え、その60
%は随伴ガス由来である。需要は前年比+2.7%の伸びを示しており、アジア、中東の
順で伸びている。マーケットのセグメントは、調理/石化原料/輸送燃料等であり、その
比率は各国で異なる。
インドでは殆どが調理用であり、価格競争力と環境に優しいエネルギーとして歓迎され
ている。50%を輸入に頼っている。調理用には政府が貧困家庭にOn-Lineによる補助金
を支給しており、供給は毎年15百万戸増え現在は1億70百万戸に達した。
(個別講演)
タッカー・パーキンス 米国プロパン教育研究評議会
Tucker Perkins, Propane Education & Research Council, US
米国のプロパンには大きく2つの市場がある。1つは家庭用で、全体需要の70%をしめ
る。まずは水の加熱(給湯)に絞って対策を練っている。加えて、今後は調理用を拡大さ
せるとともにアウトドア用途のマーケティングも開始した。もう1つはフォークリフト
用途であり、この市場を維持拡大する。燃料効率向上等の技術イノベーションを通して
需要拡大を図る。
新市場として、ディーゼルエンジンからプロパンエンジンへの転換を図る。具体的な成
功事例としてスクールバスがあり、1万3千台を転換できた。プロパンのクリーンさと経
済性を訴え、他の自動車エンジンの転換を狙う。例えば、中型バス、Heavy Duty
Engine(採掘現場の大型特殊車両等)も成功事例である。今後は24hシフトで動く警察車
両(パトカー)やタクシーも狙う。また農業用プロパンエンジンにも期待する。灌漑設
備、トラクター、大型草刈機等で355種類のプロパンエンジンがある。キーワードは
「ディーゼルエンジンをターゲットに!」である。
タォフィック・ハモウミ アフリキゥイア・ガス社、モロッコ
Tawfiq Hamoumi, Afriquia Gaz, Morocco
当社は150年の歴史を持ち、2ターミナルと5充填所、7万トンの貯蔵タンクを保有し、
年間150万トンを供給、国内シェアは50%である。販売所は800ある。
国内の96%がシリンダー市場である。人間工学を取り入れた新しいシリンダーを展開
し、木炭地域のLPG転換を図る。オートガスも新たに展開したい。熱効率等の技術革新
が重要である。
デシオ・オドネ 全国石油天然ガス協会、ブラジル
Decio Oddone, Agencia Nacional do Petroleo,
Gas Natural a Bicombustiveis, Brazil
ブラジルは世界10番目の規模の市場である。家庭の90%にLPGが浸透しており、経済
面でも健康面でも貢献している。供給はペトロブラス社のみであるので、ロジスティク
スやサプライチェーンに投資を誘致して、生産/輸入を増やしていきたい。
ロジャー・プレアルト UGI社、米国
Roger Perreault, UGI International, US
UGIは120億米ドルの売上があり、50%がLPG、50%が天然ガスである。ガス田の権益
は持っておらず、生ガスを引き取りLPG/NGの生産と販売を行っている。販売先は電力
会社他である。米国でのLPG取引は年間200万トンで15%の市場シェアを持ち、米国以
外でも15ヵ国で事業を展開している。
米国のLPG需要は、省エネ/再生エネへの転換等による需要構造の変化を受け、年率
2~3%低下している。LPGを伸ばしていくには、新しい応用の開発等により消費者の
LPGへの理解を増やしていくことが重要である。
オラポジ・ウィリアムズ OVHエネルギー・マーケティング社、ナイジェリア
Olaposi Williams, OVH Energy Marketing, Nigeria
ナイジェリアは1.8億の人口があり、LPGは1.5百万ℓの生産キャパと年間2万㎥の需要
があり、一人当たりLPG消費量は2年前の1.9㎏から2.4㎏に伸びた。LPG利用促進を進
めているが、民間で解決できる問題でないものの、自分のような会社が挑戦している。
他燃料からLPGへのシフトが課題である。LPGのシリンダーは石油類のプラ容器より高
いことも問題である。現在、政府がタスクフォースをつくり解決を図っている。これは
地方、女性をターゲットとし、例えば3.5㎏の小型シリンダーを無償提供したり、地方
のシリンダー購入者の支援にマイクロファイナンスの資金を提供したりしている。政府
は海外からの投資の誘致にも熱心である。
(パネルディスカッション)
タッカー・パーキンスへの質問:他エネルギーとの競合について?
電気にシェアを奪われているが、先駆けとなったのは電動フォークリフト。電気給湯も
増えてきた。電気も発電に化石燃料を使うので、LPGがCO2の排出が一番少ないエネル
ギーであることを訴えていく。LPGは環境に優しいエネルギーだと知らしめたい。米国
では航続距離の問題でLPG乗用車がない。
タォフィック・ハモウミへの質問:家庭用の普及に補助金が必要?
モロッコの場合、家庭用にLPGが90%普及したが、たやすいことではなく、全ての消費
者に10年間の期限で補助金200億モロッコディルハム(約2,500億円)を投じて拡大でき
た。補助金を見直し貧しい人にしか支給しない制度が必要。今後は新しいLPGセグメン
トの開拓も必要で、例えば農業用途でディーゼルからの転換を図り開拓することを考え
ている。
デシオ・オドネへの質問:ペトロブラスと投資誘致について?
ペトロブラスは調理/暖房/産業用で販売価格が異なっていた。市場連動型に変えたもの
の、用途別の価格に違いはある。価格差がなくなるとLPGが拡大する。そこに供給制限
等の規制を撤廃しインフラ投資を呼び込めれば新しい時代がくる。
オラポジ・ウィリアムズへの質問:政府の支援について?
ナイジェリアではLPGに補助金はない。シリンダーの製造会社もなく、政府によるサポ
ートとして税制優遇で供給体制を強化する必要がある。補助金も必要だろう。
ロジャー・プルアルトへの質問:新しい応用について?
成熟市場では需要の減少を止められない。米国ではチャンスはスクールバスにある。レ
ジャー分野(アウトドア用途)も増える可能性がある。ポートランドではオートガスが拡
大してきた。分散型電力にも余地がある。それはパイプラインの新設は困難であり、電
線で電気を長距離供給することができないからである。
ロジャー・プルアルトへの質問:再生エネルギーの低価格化による影響?
世界で再生エネルギーが拡大するとしたら、LPGは化石燃料から再生エネルギーへの転
換の橋渡し役であろう。LPGは技術面での橋渡しでもある。
全員への質問:石化用途への期待?
ロジャー・プルアルト:石化はLPGに関心ない。経済性のみで原料を変える。業界と
して石化を推進すべきでない。
デシオ・オドネ:石化は需要喚起対策にならない。
タッカー・パーキンス:石化はLPGをツールとしかみていない。新しい使い方を推進
すべきであろう。
タォフィック・ハモウミ:モロッコでは石化は大きなセクターではない。石化は経済
性しかみない。社会貢献、環境対策にLPGを活用すべきである。
オラポジ・ウィリアムズ:皆さんと同感である。
14:00-15:30 セッション1:未来に戻ろう
(Back to the Future)
進行:フィリップ・ショウ アーガス・メディア社、英国
Philip Shaw, Argus Media, United Kingdom
LPG生産は米国で拡大し中東、中国でも増産している。LPGは副産物であり天然ガス、
原油を増産したのでLPGも増えている。増産の結果、価格は下落し、需要も増えた。今
後10年2025年までは生産は増え続ける。イラン、ロシアの生産も増える。需要も同様
に増える、特に調理用と石化用、地域ではアジアが牽引する。石化原料用途は複数の地
域で増え続ける。トレードフローは北米が伸び続ける。2030年に内燃機関でないエン
ジンが出てくる。EUはオートガスにとって脅威となるか注目される。
(個別講演)
ウォルター・ハート IHS社、米国
Walter Hart, IHS, US
LPGの供給市場は、北米/ロシア/中東がガスベースの生産で、中国/インドは石油精製
ベースの生産であり、輸出マーケットはガスベースのLPGである。需要市場は、アジア
・太平洋地域が最も伸びる。アフリカは、特にサハラ以南の成長率が高い。輸出先のメ
インはアジアである。セグメントでは、家庭用/商業用/石化用が大きく、家庭用ではイ
ンフラの整備が必要である。化学用が出てくるときはLPG価格が抑えられている。
米国は世界最大の輸出国であり、今後も増産されるので、その傾向は続く。南米市場は
飽和状態で欧州には輸出できていないため、米・加のLPGは北東アジアに向かう。中東
玉はインド/東南アジアに向かう。ガスベースのプロパンが輸出される。インドもブタ
ンからプロパン消費を増やそうとしている。
原油価格がLPG価格を左右する。北米価格はフレイトに左右され、2020年までフレイ
ト安は続く。シェール革命以降、北米のLPG輸出が可能となり、価格は原油に対して弱
含みである。
イリア・ザイメンチェフ シブール・インターナショナル社、ロシア
Ilya Zaymentsev, Sibur International, Russia
シブール社はロシア最大の石油・化学会社である。原油・ガスの採掘は行わず石油会社
から原料として購入し、LPGを販売したり石化製品を製造・販売する会社である。向先
の1/3は欧州、アジア向けで、残りがCIS、その他である。シベリアに多くのプラントを
持ち、今後多額の投資を行いパイプライン網を構築していく。シブール社はロシアで
LPGの50%を生産し、輸出は60%を占める。メインは中欧/東欧であるが、年間250万
トン受入可能な冷凍タンクを作り西欧への輸出を増やした。今後は中国/東アジアも
ターゲットである。
ロシア全体でも、LPGの生産は増えており、2017年は前年比+9%を見込む。国内消費
は伸びないので、増えた分は輸出される。一方、ロシアは石化に向かっている。原料の
35%は石化に使われ、今回の投資も石化に向かっており、石化の輸出が増える。
マーティン・アッカーマン BW LPG社、シンガポール
Martin Ackermann, BW LPG Ltd, Singapore
LPGの海上貿易は2011から2016は9%増加しており、北米からの輸出は15百万トンで
16%アップである。中東からの輸出も増えている。2017は前年比4%の減を見込む。
輸出量では米国は世界第2位であるが、海上貿易量では世界1位である。需要では中国
が増えており、2016/2017のアジア需要増が米国輸出の増を吸収した。これにはパナ
マ運河の拡張も貢献した。米国では2017は2016に比べ在庫減で価格が上がり、今後
在庫が積みあがれば価格に影響与える。北米の輸出の伸びは50%で生産の伸びの16%
を超える。価格はWTIに比しMBは33%となっている。フレイトコストは低水準で推移
している。
今後の見通しは、原油価格が上がれば北米生産が増え、北米LPG生産も増加する。イン
ド需要は2017は10%伸び、日本/韓国は成熟市場で伸びがない。中国需要は家庭/石化
を中心に2017は10%伸びる。
VLGCは2017に新たに14隻が引き渡され2016/2017は21%増となる。VLGCのオー
ナーの集約が進む一方、2018も新造船の発注が続いている。マリンバンカーのルール
改定の影響は大きい。蒸気船から石炭船に変わったと同じ程度のインパクトである。対
応策としてスクラバーの発注が増えており。2020までに2,000隻の船に装備される。
BW LPGとしては、LPGのバンカリングを推進していきたい。
ジェームズ・マッギル UGIインターナショナル社、米国
James Macgill, UGI International, United States
UGI社は米・欧でLPG事業を展開しており年間売上が120億米ドル、米国が年間2百万
トン、欧州が年間2百万トンの事業である。
2007の米国はLPG輸入国であったが、2017は最大の輸出国になった。10年後にどう
なっているかの予測は難しい。原油と天然ガスを生産した結果、LPGが随伴される。
2018は天然ガス(NGL)は年間3,000万トン増産とされており、その先は原油価格次第
であるものの、10年間は米国で増産されるだろう。米国産の25%は日本向けである。
輸出ではフレイトが重要な要素であり、最近は50米ドルのレンジにあった。今後10年
でもフレイトは障害とならない。
中国/インド/インドネシアでは一人当たりLPG消費量は低いが人口増加率が高い。想定
以上にLPGのアジアの伸びは大きかった。今後も需要の伸びが供給の伸びより高い。
石川重男 ENEOSグローブ㈱、日本
Shigeo Ishikawa, ENEOS GLOBE Corporation, Japan
EG社は6年前に合併で設立された。輸入ターミナルを10保有し、100万トンの貯蔵能力
は日本1位である。年間270万トンを輸入し、国内販売は300万トンである。
世界需要は2025まで伸びる。海上貿易量は2017の9千万トンから2025は1億トンにな
る。現在需要の50%はアジアであるが、2025はアジアが62%となる。日本/韓国は需
要が横ばいであるが、中国の需要は2025年までに17百万トン伸び、インドも伸びる。
日本への供給は従来中東が80%であったが北米が29%に伸び2017は55%に達する。
日本の需要は1996をピークに低減しているが、家庭需要の下落が最も大きく、要因は
人口減とエネルギー効率の向上である。都市ガスの熱量調整用のLPGは増えている。北
米/中東のLPG輸出量は2025までに17百万トン増え、それはアジア/太平洋地域に向け
られる。
(パネルディスカッション)
Q:中東のLPG価格を北米価格が押し下げるか?
A:そもそもLPGは副産物でありLPG需要に関係なく生産される。米国では在庫量の多寡に
よってLPG価格が上下する。必ずしも常に北米価格が中東価格を押し下げるわけではない。
Q:LPGバンカリングについて?
A:多くの既存船舶では導入コストがかかるが、LPGタンカーでの導入は有効である。既存イ
ンフラがあり、価格/環境対応に優れている。軽油より投資コストは低く、スクラバー設置よ
り現実的である。
Q:今後の新造船の見通しについて?
A:既に造船設備は世界中で35%減少した。これ以上発注されないことを期待する。
Q:米国輸出価格にFEIを採用できるか?
A:米国LPG価格の指標となるMBは米国内の状況で変動するので、米国輸出業者がFEI(Far
East Index)を取り入れるのは難しい。
A:最近、カナダの輸出業者がFEI契約に応じた事例がある。
16:30-17:30 セッション2:安全第一!
(Safety First ! )
進行:パナギオティス・ハリトポロス コーラス・ガス社、ギリシャ
Panagiotis Haritopoulos, Coral Gas, Greece
コーラス・ガス社では4年間無事故であったが、今年初め充填所でシリンダーを足に落
とす事故が起きた。自信過剰が原因である。安全の確保は、慢性的な慣れへの対応であ
る。
(個別講演)
アンディ・シブリー コンタクト・エネルギー社、ニュージーランド
Andy Sibley, Contact Energy, New Zealand
コンタクト・エネルギー社はニュージーランド最大の電力会社である。安全への取組を
3~4年前に始めた。それまでは、事業安全性、特にプロセス・セイフティに関心がな
く、労働安全性だけであった。社内で検証の結果、200の重大事故を発見し、83のハ
ザードに分類し、理想と現実のギャップ分析を行い対応策をとった。
安全性確保には、CEOの関与と従業員の関与が重要である。20のOSIP (Operational
Safety Improve Process)をまとめ、”Safe to Run”というモットーを作り、全員に徹
底した。また、”Leadership Program”も設け、皆を安全に関するリーダーにすること
が重要である。さらに、Plan-Action-Checkのサイクルを回し、常によりよいシステム
にすることも重要である。一番大事なのは、シンプル化である。
ケビン・ロバートソン 南アLPG安全協会、南アフリカ
Kevin Robertson, LPGSASA, South Africa
南アLPG安全協会に所属し、LPGで使用するシリンダー/設備/機器の安全性をみてい
る。重要なのは3つのC(3 C’s)で、Cooperation / Coordination / Consolidation
である。労働安全保健省との共同ワークとなっている。不法充填が問題で、LPG協会/
労働安全保険省/消防/警察と協力し、LPG安全協会がコーディネート役である。
フィリップ・ブリッケル 欧州産業ガス協会
Philip Brickell, European Industrial Gases Association
人的要因(Human Factor)と安全ルールへのサポートにより、企業災害の大幅な減少を
図る。災害の原因の41%は人的要因である。それを、組織/仕事/個人の3分野の面から
調査した。その結果を、「13の人的要因」として刊行物を発行、中にはグッドプラク
ティスも紹介している。さらに原因の60%であるヒューマンエラーについて「7つの
ヒューマンエラー」としてまとめた。単純なミスや技術レベルのミスはトレーニング
不足であるので、2週間の講習を受けさせる。他の災害も統合してルールをまとめた
(14 Life Saving Rules)。これにはルールと対策を記載している。
マティアス・ペレス・クルーズ ガスコ社、チリ
Matias Perez Cruz, Gasco, Chile
ガスコ社はLPG/天然ガスの供給会社であり、発電事業にも進出した。1856年に創立し
たが、戦略の1つが安全性である。紹介された事例の1つが、「Bulk Compete」で、
LPGトラック運転手の安全トレーニングシステムで、安全の確保とともに生産性の向上
に寄与している。2つ目が、「7 Year’s Without Lost Time Accident」で、休業災
害0を7年間達成したターミナルの事例である。
安全確保には、教育とトレーニングが重要である。
サシ・セメンコッティル トタル社、インド
Sasi Chemmenkottil, Toatl, India
フリートトラック、トラック輸送の安全、及び運転手の安全に2012から実践している
取組が紹介された。まずは運送方針を決定し、例えば夜間運送を禁止することにより、
運転手の疲労を軽減し、適正な運転時間/休憩の確保に努めた。タイヤ/ミラー等のト
ラック装備の見直し、自動ブレーキの採用、クルーズコントロールの採用も行った。
また、車内カメラ/前方カメラ/GPSにより運転状況の記録を採り、運転手の表彰・懲
罰制度を取り入れ、緊急救援車も用意した。
問題の本質的な原因を分析し、対策を策定し、システムを改善することが重要である。
|