LPGC WEB通信 Vol.30 2016.09.12発行
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液化石油ガス懇談会がスタート!(北関東及び南関東) |
経済産業省からの委託事業として、当センターが実施しております「液化石油ガス懇談会」 が関東地方より開始されましたので、概要を報告いたします。 7月28日の北関東懇談会(新潟県・群馬県・栃木県・埼玉県・茨城県)に続き、8月2 2日に南関東懇談会(長野県・山梨県・東京都・千葉県・静岡県・神奈川県)が開催され、 消費者委員/事業者委員/行政間で、LPガスの料金透明化問題や新たな取り組み等につい て活発な意見交換が行われました。 これより、北海道(8/31)、東北(9/14)、近畿(9/30)、中部(10/2 0)、中国(11月)、四国(11月)、九州(12月)にて順次開催してまいります。 1 液化石油ガス懇談会の概要 (1)目的 LPガス取引適正化の観点から、LPガスの諸問題について、消費者団体、 事業者団体、自治体、学識経験者等が一堂に会して意見交換・議論を行い、 関係者相互間の理解を深めると共に、産業の健全な発展に資する。 (2)方法 平成28年度は全国を9ヵ所に区分し開催する。 (3)参加者 消費者委員…………(消費者団体等の幹部等) 事業者委員…………(都道府県LPガス協会の幹部等) 学識経験者…………(知見を有する大学教授等) 自治体………………(都道府県、市町村等) 経済産業省…………(経済産業省、地方経済産業局等) オブザーバー等……(業界関係者等) 報道関係 2 議事次第 (1)開会挨拶(北関東・南関東共通) 関東経済産業局資源エネルギー環境部地域エネルギー振興企画官 鈴木 隆文 氏 (2)基調説明 ①「LPガスの料金透明化等に向けた取組」 資源エネルギー庁 資源・燃料部石油流通課 課長補佐 高野 史広 氏(北関東) 同 企画官 田久保 憲彦 氏(南関東) ②「液化石油ガスの保安を巡る状況」 関東東北産業保安監督部保安課 課長補佐 森山 康一 氏(北関東) 同 課長補佐 山本 輝 氏 (南関東) (3)懇談 ①事業者委員からのプレゼンテーションと意見交換 北関東懇談会では、南関東エリアの事業者で液化石油ガス流通ワーキンググループ (以下WG)委員であり、先進的に料金透明化を行っている㈱カナエル 関口社長よ り、「LPガス料金透明化への取り組み」についてプレゼンしていただきました。 2013年10月のホームページへのLPガス料金公開に向け、相当の苦労はあっ たが結果的に切替件数の減少やブローカー対策に効果があったと共に、迅速な経営 判断へと改善が図れた旨説明がありました。同社は、この7月に一般紙(神奈川 版)の全面広告でも料金表を公開しており、今後全国的な料金公開会社の増加を願 われました。 之に対し、消費者委員からはその努力を称えると共に、より一層の情報発信を求め る意見が出され、他の事業者委員からも料金透明化への活動状況報告がありまし た。 更にエネ庁より今後の進め方として、WGの結果は年内にガイドラインとして公表 し、その先で料金透明化が進まない場合は法改正も視野に入れ対応強化を図る、と の表明がありました。 また、南関東懇談会では、東京都LPガス協会の尾崎会長より自社の尾崎商店の料 金公開の背景や経緯について説明がありました。ホームページでの公開で切替事業 者のターゲットとなる懸念はあるが、業界全体で開示が一般的になればけん制に繋 がると、料金透明化の推進を促されました。 之に対する消費者委員からの好意的な意見に加え、公開の事実についてチラシや声 がけ等、インターネットによらない方法によるPRの要望が上がりました。 ②消費者委員からの質問・意見等(北関東及び南関東) 消費者委員からは、「地域を支える頼れるLPガスへの期待」をテーマとして、消 費者団体による啓蒙活動状況や、LPガスが選択される為に必要なこと、透明化以 外での料金問題、契約・取引問題等について意見が出され、また事業者委員から は、「LPガスの地域密着型産業としての地域貢献への期待」をテーマとして、サ ービス強化による信頼向上への取組状況、FRP容器(会場に展示)普及に向けた 取組状況、LPガス利用形態の多様化推進状況、災害対応への具体化方法等につい て説明があり、それぞれ活発かつ建設的に意見交換されました。 尚、各テーマは、経済産業省/当センターの3カ年契約に基づき、継続性をもって設 定しています。 ③地方自治体より意見・相談事例紹介等 (4)総括コメント 北関東懇談会:青山学院大学総合文化政策学部教授 内山 隆 氏 消費者利益の推進に資する競争概念の中でのダイエット策として、通信、エネルギ ー、交通等の公共料金の規制緩和や自由化、競争導入がはじまり四半世紀が経過し た。今春の電力とこれからの都市ガスで概ね自由化が達成され、「公共料金」は若 い世代には通用しない死んだ概念となっている。しかしながら、本日の懇談では、 公共料金の意識が残っているのか、全て平等・公平であることが望ましいとの前提 があるのでは?と感じた。 「透明化」は美しい言葉だが、消費者は何を知りたいのか?携帯電話料金をはじめ 差別料金が存在するが、許される公平な差別料金と、許されない不公平な差別料金 がある。隣家と違う料金体系は間違っているとの議論ではなく、何を透明化すべき か整理の上、具体的に突き詰めていく必要がある。 消費者が知りたいと思った時に、Suicaの様に過去の使用履歴のわかる体制作 りが、事業者の対応として必要と思う。また、価格は市場で決まるものであり、コ ストの積み上げではない。コストは事業者側が示す最低限の水準に過ぎず、消費者 側がコストの部分を追及していくと間違ったベクトルとなる。 消費者利益に資さない競争は考えるべきではなく、LPガス業界でそのような競争 が起きているなら、行政がより積極的に関わっていくべきである。 南関東懇談会:東京理科大学大学院 イノベーション研究科教授 橘川 武郎 氏 電力・石油・都市ガス・再エネ等の供給計画策定委員に就いているが、この様に各 県レベルで消費者/事業者/自治体が相対で参加し、消費の現場に密着して対話が 行われている場は、他エネルギーにはない。LPガスが分散型エネルギーのチャン ピオンであるからである。系統エネルギーと共に分散型エネルギーが非常に重要で あり、組み合わせが必要なことは3.11の最大の教訓である。 ただ、この様な対話の場で事業者側の努力の説明だけでは意味がなく、消費者目線 で事業者側に新たな視点が出てくることに意義がある。 自由化が進む中、LPガスの良いところばかりを言うような事業者を信用してはダ メで、値段が多少高くても電気と熱の使い方についてトータルでベストな提案とア フターサービスが可能な事業者が選ばれる。少子高齢化が進めばオール電化のメリ ットが出てくるが、事業者がそれをキチンと説明をするかを消費者は賢く見抜く必 要がある。 FRP容器は、水力発電王国でオール電化の国ノルウェーで開発された。寒い冬に ガスの導管が無い中で暖房用にガスの熱量が必要だからである。オール電化とFR P容器は非常に相性が良いと言え、オール電化の家庭にこそFRP容器でガスを使 ってほしい。色々なエネルギーの使い方を消費者から発信して、懇談会を事業者に ビジネスモデルを変えていく為の場にしてほしい。 先進的に料金透明化をされた㈱カナエルの関口さんは、攻め入るブローカー対策と してホームページに料金を載せたことを全需要家に説明、ホームページに載せたか らこそお客様に直接説明する機会ができたという。説明にきてくれる業者、顔の見 えるエネルギー会社が選ばれるのである。 平成26年からLPガスの輸入価格が下がっており、灯油・ガソリンも下降してい るが、LPガスの小売価格があまり下がっていないとのデータについては、情報の 出所が違う。LPガスは石油情報センター調べ(対事業者)、灯油・ガソリンは市 場に近いところで経産省が調べており、市場を反映している。LPガスは、料金体 系の中で高い設定を報告する傾向にある為、実態より高めに表れ混乱する。行政 は、是非大手50社の透明化した事業者のみのデータを集める等、知恵を出してほし い。 3 開催風景・北関東地方液化石油ガス懇談会 |
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4 開催風景・南関東地方液化石油ガス懇談会 |
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(広報室/野村晃久) |