LPGC WEB通信 Vol.20 2015.11.10発行
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155名の方が発表会に参加 講演集はHPにアップ |
10月9日(金)に内幸町イイノホール&カンファレンスセンターに於いて『第25回L PGC研究成果等発表会』を開催し、155名の方々にご参加いただきました。 特別講演として、「国際エネルギー情勢とLPG」と題し、一般財団法人日本エネルギー経済 研究所常務理事小山堅氏にご講演をしていただき、また「シェール革命とLPガスマーケット に与える影響」と題し、独立行政法人石油ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC) 上席研究員 伊原賢氏にご講演をしていただきました。 |
発表会の会場風景(イイノホール・カンファレンスセンター) |
Ⅰ 開会 当センターの松澤理事長の挨拶で研究成果発表会を開会しました。 |
講演集はこちらから http://www.lpgc.or.jp/corporate/information/2015kenkyuseika_data.html |
Ⅱ 特別講演1 日本エネルギー経済研究所 小山堅氏 「国際エネルギー情勢とLPG」 |
◇主な講演内容 ➣激動する国際エネルギー情勢→乱降下する世界のエネルギー価格等 ➣サウジはなぜ減産しないのか→減産による価格防衛は、長期的利益とならない等 ➣当面の国際石油市場をどう見るか→需給緩和・サウジ価格下落容認で当面は低価格・弱 含みの市場等 ➣日本のLPG市場・産業のさらなる発展に向けた鍵(LPGの経済性・価格競争力の強 化) →対石油製品、対天然ガス、対電力など競合エネルギーに対する競争力強化が重要等 ➣競争力強化は、LPGにとって極めて重要→シェール革命の影響や国内エネルギー市場 自由化の流れで、燃料間の競合激化は不可避等 ➣重要なLPGの内外戦略(供給源多様化―米シェール革命による需給構造の変化・市場機 会をどう最大限活用するか等 ➣LPGの国際トレーディングとシッピング→LPGで展開される市場戦略はLNG市場 など他の市場展開を占う意味でも「フロントランナー」となる可能性等 |
Ⅲ 特別講演2 JOGMEC 伊原賢氏 「シェールガス革命とLPガスマーケットに与える影響」 |
◇主な講演項目 1.シェール資源 1)米国発のシェールガス革命 2)シェールガス構造の確認 2.日本のLPG業界に変化:米国からの輸入で安価に 1)LPGは先物市場が整備されていないとして、LPG輸出国はサウジアラムコCPを 好ましい価格としてきた。 2)米国からのLPG輸入は、その調達先の多様化につながり、サウジアラムコCPとい うLPG価格体系に風穴を開ける。より安価なLPG獲得につながることが期待。 3)パナマ運河拡張は2016年下半期に工事完了の見通しで、LPG元売り会社には米 国産LPGの輸入を拡大することで、市場において中東産に並ぶ指標として存在感に 期待。 3.我が国のLPG業界に与えるインパクト 1)米国のシェールガス由来のLPGは輸入全体の17%(年約200万トン)を占める ようになり、中東依存度は低減したが、依然として72%。米国以外にも、豪州や東 ティモール、アフリカ、中南米等チョークポイントを通らない調達先からの輸入を進 めることが望まれる。 2)サウジと米国、両国から輸入している我が国は、さらにLPG元売り事業の統合の動 きなどからも、今後の輸入では価格交渉力の向上へ。 3)高効率な利用機器の普及や料金の透明化を図ることで、電気と比べ安全・環境面で肯 定的なイメージが低い傾向がある。LPGの需要拡大へ。 |
Ⅳ センターからの発表 1.酒井広報室長 |
2.村上総括主任研究員 |
3.岩田総括主任研究員 |
(総務部/畑中耕一) |