LPGC WEB通信 Vol.12 2015.03.17発行
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LPガス販売事業者の会で講習会を開催 |
名古屋のLPガス販売事業者の会の方々を対象に、「平成25年度消費者実態調査」の結果 をもとに講習会を開催いたしました。講習テーマは当センターが実施した家庭用消費者のア ンケート結果から、以下の項目について講習いたしました。 講習会では、受講された方から活発な意見や質問がでました。 □開催日 平成26年11月21日 □受講者 14名 □開催場所 名古屋市・中村区 |
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1 エネルギーの選択には価格、安全性を重視 エネルギーはLPガスに限らず、都市ガス、石油、電気などがありますが、「エネルギーを 選択する際に重視する点」という問いに対し…… ●一番多かったのは価格と安全性で、約8割の方々がイメージとして浮かぶようです。 ●さらに「最も重視する点」としても、価格が4割弱、安全性が3割弱を占めました。 一方、LPガスの特徴である災害時や緊急時の対応という点では、価格、安全性の半分程度に 過ぎない4割程度、また、「最も重視しているか」との問いにはわずか3%弱にしかすぎま せんでした。 |
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2 価格に決定的なエネルギーはなし、安全・環境性・安定供給 電気の独走も、災害に対しては強いイメージのLPガス エネルギーのイメージで思い浮かぶものとして…… ●「価格が安い」のは、LPガス、都市ガス、電気、灯油のいずれも15%程度であり、 有意差ないようです。 ●一方で、「安全性が高い」や「環境にやさしい」など日常的に好印象的なものには圧倒 的に「電気」のイメージが強く、LPガスとは大きな差があります。 唯一LPガスが電気よりもいいイメージを持たれたのは災害時に強いということで、3 人に一人がそういた印象をもっています。 またグループインタビューではさまざまな意見を抽出することできました。 ●総じて、LPガスという名称や容器の外見などに対して、「汚い・危ない」などのイメ ージがあるという声が聴かれました ●東京でオール電化消費者だけのグループインタビューを行った際、40歳代 ~50歳 代の主婦の方が、「LPガスは昭和の臭いがする」との発言もあり、多くの方もうなず いていました。 ●「容器が倒れそうで危ない」といった意見も聞かれました。 エネルギーそのもののイメージよりも、ガスボンベなどの外形的な印象から「LPガスは 安全性が高い」というイメージは浮かんでこないようです。 |
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3 LPガスの復旧速度の認知度は高齢者のほうが高い | |
災害発生後の復旧の早さといったLPガス優位性について…… ●「知っている」と「聞いたことはある」を合わせた認知度は58.4%でした。 回答者の年代別に認知度に差が出ており、若年層ほど認知度が低いという結果です。こ れは、前年度の調査結果とも同様であり、特に若年層に向けた情報発信の必要性が強く 感じられます。 ●また、オール電化消費者はLPガス消費者と比べ、10ポイント以上認知度が低いとい う結果が得られました。 このような結果からは、災害に対しては強いイメージのLPガスも復旧の速さについては、 幅広い人たちに認知されているとは言い難いと思われます。 |
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4 消費者はLPガス販売店に価格対応を期待 LPガス販売店に期待していることについて聞いたところ…… ●どの年代層でも「価格」に対しては高く、約7割を占めています。 ●次に「安定供給」「災害時対応」などが期待している点として浮かびあがってきました。 ●40歳未満では他の世代より価格への意識は低く、「特に期待していない」は価格、安定 に続いて3番目に大きな理由になっていました。 以上から、大半の方が期待している「価格」について、さらなる対応(透明性、低廉化な ど)が必要になるものと思われます。 |
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5 LPガス販売店を変えないのは消極的な理由 LPガス販売店を変えない理由は…… ●4人に一人は「付き合いが長いから販売店は変えない」との回答ですが、年齢と共にそ の傾向が大きくなっています。 ●一方、3人に一人の回答は「なんとなく変えない」でした。この比率は若年層になるに 従い多くなっており、40歳未満の半分がこのように回答しています。 ●また、「(販売店の変更自体)考えたことがなかった」との意見も約2割を占めており、 「(今の販売店は)メリットが大きいので変えない」という理由は少数意見に過ぎない ことがわかりました。 以上から、LPガス販売店を変えないのは消極的な理由によるものと考えられます。 |
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6 従業員規模の多い会社はエネルギーの情報が多い GHPとEHPついて…… ●GHPの消費電力はEHPの1/10 ●GHPのCO2排出量はEHPに比べ約26%減 などの比較表を見ていただき、「その効果を知っているか」との問いに対する回答が下のグ ラフです。 その結果は、全体として約8割の方々が知らないことが分りました。 しかし、認知度は企業の従業員数が増えるほど高くなっています。このことから、企業規 模が大きくなるほどエネルギー関連情報を得ているということがいえそうです。ヒアリング においても規模の大きい会社になるほど、LPガの復旧速度の認知度も高くなっているとい う結果もあり、情報収集は常に行っているようです。 さらには、規模の大きい会社になるほどLPガス販売事業者を含めてエネルギー会社から の提案を待っているといった意見も多くありました。 積極的な提案活動が重要であるといえましょう。 |
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7 調査結果からの課題 以上のような調査結果を踏まえて、今後に向けた課題を整理いたしました。 |
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8 受講者の皆さんの意見 受講者の皆さんからは、多くの意見や質問がありましたが、主なものをご紹介いたします。 ・消費者の目線が良く分かりました。 ・消費者のLPガスに対する認識の仕方に驚きました。参考にいたします。 ・消費者のニーズが確認できました。 ・LPガスが消費者から見た場合は有益性の低いエネルギーであると知ることができまし た……… ・消費者から見た目での話が聞けて良かった。 ・10,000人アンケートの結果は仕事の助けになります。 |
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(技術開発部/小山康雄) |