LPGC WEB通信 Vol.7 2014.10.10発行
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講習会「倉吉市で開催の中国ブロック青年部会研修会」で |
8月22日(金)鳥取県倉吉市にて開催されました、中国地区LPガス協会連合会(鳥取 県、岡山県、島根県、広島県、山口県)の中国ブロック青年部会研修会に「LPガス講習会」 講師として、招聘されました。 青年部会のご要請により「米国シェールガス革命のわが国のLPガス産業への影響」をテ ーマとして、講習会を実施いたしました。 講習の概要 1.LPガス業界の歴史、現状について 2.LPガス需給状況について 3.シェールについて 4.米国シェールガスについて 5.米国LPガス動向について 6.他地域でのシェール開発の可能性 7.その他 □開催日 平成26年8月22日(金) □受講者 73名(LPガス販売事業者) □開催場所 鳥取県倉吉市「倉吉シティホテル」 □中国地方5県の概況 全世帯数 3,216千世帯(平成25年度) LPガス世帯数 1,581千世帯(平成25年度) LPガス世帯比率 約49% LPガス消費量 571千トン 家庭・業務用 1,140千トン 総数量 (いずれも平成25年度実績) LPガス協会会員数 1,854社 |
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会場「倉吉シティホテル」(鳥取県倉吉市) |
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講習の内容 1.LPガス業界の現状/LPガス需給状況について |
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○中国ブロック青年部研修会の皆様は30代~40代の方々が中心で、二代目の社長も多 数参加され、比較的若い世代で構成されています。 ○LPガスの導入期、普及期、黎明期、停滞期、近未来に分け、昭和31年ごろのLPガ ス市場が形成され始め、輸入が始まった経緯、エネルギー環境をおさらいしました。 過去のLPガス調達の苦労、努力、また、安定供給基盤の確立の重要性について解説い たしました。供給ソースとして、中東依存度が高いことから、幾多の供給不安の経験 (第一次、第二次オイルショック、LPGショック(1983年)第一次湾岸戦争(199 1年))の出来事、対処等を披露しました。 ○中東地政学的リスクの軽減を目的とした供給ソースの多様化の実現、サウジCPに対す るけん制による調達価格の安定化を目的とした米国シェールLPガスの調達の重要性を 説明しました。 2.シェールについて/米国シェールガスについて |
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○シェール(頁岩)の実物サンプル(JOGMECより借用)を回覧したところ、会場は 大いに盛り上がり、写真に収める等、大変好評でした。 ○シェールガスの生産・流通システム、また、在来型VS非在来型の違いについても説明 いたしました。 |
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○日本勢のプロジェクト、および、キャメロン、フリーポート、コーブポイントの概要に ついても解説しました。 LPガスの商品化はプロジェクト内容、契約に基づきますが、我が国の期待は大きいと いえましょう。 ○米国シェールガスの生産拡大により、2020年には純輸出国に転じる見込みで、米国 は純輸入国から大変化、革命が起きると言われています。 3.米国のLPガス動向について |
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○米国のシェールLPガスの生産・輸出は順調で、本年も1,300万トンの輸出が見込 まれています。内、日本勢は約100万トンの契約があり、2016年には200万ト ン越えの見込みです。 ○その結果、中東依存比率を約▲20%軽減できる可能性があります。さらに、パナマ運 河の拡張工事(2016年1月オペレーティング開始予定)により、輸送効率が図られ、 従来の喜望峰回りより、航海日数が半減するものと期待されています。 |
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○北米シェールLPガスの調達は粛々と進んでいます。日本勢7社がその役割を担ってい ます。大いに期待したいところです。 4.講習の結び ○供給基盤の確立・実行(供給ソースの多様化、中東地政学的リスクの分散) ○サウジCPへのけん制強化、市場メカニズムの導入促進 これらが現実化すれば、わが国LPガス産業への好影響が期待できます。 |
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受講者からのご意見・ご感想等 1.アンケート結果について ①満足度 十分満足 32名 どちらかと言えば満足 24名 満足できなかった 2名(後半早口、時間が不足) 計 58名 「十分満足」「どちらかと言えば満足」の割合は97%(56名/58名)で、 合格点はいただけたのではないかと思います。 ②自由意見 ○LPガス業界の需給を中心とした変遷が体系的に理解できました。 ○シェール(頁岩)の実物サンプルが見れて、臨場感が増しました。 ○米国シェールLPガスの日本の流通段階への寄与を大いに期待したい。 2.受講者の使用エネルギーと年齢構成 LPガス 54名 都市ガス 4名 オール電化 0名 計 58名 20代 4名 30代 22名 40代 6名 50代 6名 計 58名(平均約41歳) |
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(広報室/酒井賢二) |