LPGC Report
エルピーガス振興センターリポート
創刊号 July 1998
こんにちは
財団法人エルピーガス振興センターは平成元年創立以来、LPガス産業の振興およびLPガスの安定的な供給の確保を図るため日々努力を重ねて参りました。
例えば、安定供給の確保や流通合理化のための調査研究、LPガス有効利用のための技術開発、国際協力事業としてアジアLPGセミナー開催や中国研修生受け入れ、GHP普及のための補助事業など数多くの事業を展開してきました。
ところがですよ....LPガス業界でお仕事をされている皆様方より「よく分からない団体だ」とのご意見をたびたび頂戴します。
ということで、多くの方にエルピーガス振興センターをもっと理解していただき、業界の活性化のために少しでもお役に立てることを期待してLPGC Reportを創刊いたします。
できましたら今後のために忌憚のないご意見、ご感想をいただけると助かります。
よろしくお願いします。
ご存じですか
LPガスはクリーンエネルギーとして高く評価されていることを
エネルギー政策におけるLPガスの位置づけは |
総合エネルギー調査会需給部会※1は6月1日付けで中間報告をまとめました。
この需給部会では、これまで、環境破壊を抑えながら経済成長を続けていくためには、「安定供給の確保」「地球温暖化の防止」「経済成長の維持」という三つの要請をどのように調和させていくことが最も望ましいかについて活発に論議され、その方向を明らかにしてきました。
注目すべきは、今回の中間報告によれば、我が国のエネルギー政策においてLPガスは環境負荷が小さく、LNGと並んでクリーンエネルギーとして位置付けられると高く評価されている点です。
ただし、このように評価が高いということはそれだけ期待も大きいということであり、LPガス業界にはより一層の供給面での安定確保や有効利用への対応が求められているということも忘れてはなりません。
そこで、エルピーガス振興センターは微力ながらLPガス業界のお役に立てるよう努力しています。
総合エネルギー調査会需給部会*1
我が国のエネルギー安定供給に関して、特に需給に係わる重要事項を調査審議する通商産業省の審議機関
今、エルピーガス振興センターでは
ここでは、LPガスの安定供給確保やエネルギー有効利用のために、どの様な指摘を受けているのか、具体的にどうしたらよいのか、また、問題を解決するためにエルピーガス振興センターは何をしているのかを簡単に紹介します
「輸入されるLPガスは中東依存度が高い」という指摘に対して |
「新たな輸入先について調査し、これを開拓する」 「更に、LPガスの備蓄を強化する」 |
という解決手段があります
そこで 今、エルピーガス振興センターでは....
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「国内のLPガス供給体制が効率的ではない」という指摘に対して |
「流通の合理化を促進するための具体策を検討する」 |
という解決手段があります
そこで 今、エルピーガス振興センターでは....
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「消費段階での省エネルギーを徹底させるべき」という指摘に対して |
「省エネルギー型消費機器を開発し普及促進を図る」 |
という解決手段があります
そこで 今、エルピーガス振興センターでは....
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GHP事業室からのお知らせ
家庭用GGエアコン低利融資制度のご案内 |
エルピーガス振興センターでは、平成10年度家庭用GGエアコン融資(家庭用高効率小型ガス冷房機器導入促進制度)の受付を契約銀行窓口で開始しております。現在契約銀行は16銀行と少なく、ご不便をかけていますが、これから順次増やしていくことを計画しています。
家庭用GGエアコンの普及促進への取り組みは、今後業界が推進しなければならない重要な課題の一つでありますが、この低金利融資制度を十分に活用され、家庭用GGエアコンの設置、家庭用ガスの需要開拓、増販にお役立ていただきたいと考えています。
平成10年4月以降の融資金利は、固定金利0.9%(返済期間は5年以内)と低金利であり、GGエアコンを設置される方におすすめしやすい条件となっています。なお、融資制度借り入れ手引きパンフレット、融資申込みに必要な用紙類(融資申込み書、工事見積書、工事完了証明書)をご要望の方は、希望部数と送付先をFAX(03-3507-0048)にてご連絡願います。
もうひとこと |
昨年、政府の「総合エネルギー対策推進閣僚会議」において2000年に向けた省エネルギー対策と電力平準化対策が決定されました。その中で「ガス冷房の普及」は今後官民一体となり取り組むべき国の重要施策の一つとして位置づけられています。
電気の使われ方は年々増加の一途を辿っています。季節や昼と夜では大きな差がありますが、そのなかでも特に冷房による夏の電力需要のピークが増加しており、ピーク時の需要の40%を占めています。また、夏に気温が1度上がると全国の電力消費は450万kW、一般家庭の150万世帯分に相当する電力が増加することとなります。したがって、電力各社はこれらの対策に苦慮しているのが現実です。
ガス冷房の推進は、既に限界に達している電力ピークの削減に、直接、有効に働くものであり、更にLPガス需要の夏と冬の需要格差を縮めることにも役立ちます。従って、電気の節約もさることながら、ガス冷房の推進が国全体のエネルギー政策のためにも急務といえます。
LPガス業界の素朴な疑問
このコーナーでは、皆様方からの業界に対する素朴な疑問にお答えします。
例えば....
Q.LPガス自動車は環境対策上優れた自動車だと思うのですが、低公害車という位置付けになっていないと聞いています。何故でしょう?
(卸売り会社勤務:Sさんのご質問)
A.そもそも「低公害車」という言葉は法律的に定義付けられていません。したがって、公式な低公害車としての位置付けというものは存在しないことになります。
平成7年6月に環境庁の諮問機関である「低公害車排出ガス技術指針策定調査検討会」の答申を受けて「低公害車排出ガス技術指針」を策定しました。これは、天然ガス自動車、メタノール自動車、ハイブリッド自動車及び電気自動車を「低公害4車種」として技術開発目標を策定したものです。
この技術指針に基づいて、深刻な大気環境を改善しようとする※3七都県市や京阪神六府県市では、低公害車指定制度を設けそれぞれ独自の助成措置を行っています。
このようなことから、LPガス自動車が低公害車と呼ばれない一因となっていると思われます。
しかし、この低公害車指定制度においても前記技術指針値に適合するガソリン・LPG自動車及びディーゼル自動車については対象になっています。
また、前記技術指針を見直し、21世紀の低公害車に対応した排出ガス性能の新たな指針を策定し、自動車全般に適用できる低公害性(クリーン度)の評価基準を設定し、評価の結果を一般にわかりやすく表示することを目的に、新しい「低公害車排出ガス技術指針」が策定され、特に乗用車等に関して大幅な見直しが行われました。新しい技術指針では燃料や原動機の種類によらずあらゆる自動車が対象となっています。
したがって今後は、環境汚染物質の排出が少ない自動車であればLPガス自動車を含め「低排出ガス車」(低公害車)と認定されることになるでしょう。
さらに、今後大型トラック・バスに対する低公害車排出ガス技術指針も策定される予定になっています。
※3七都県市 : 埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市
京阪神六府県市 : 京都府、大阪府、兵庫県、京都市、大阪市、 神戸市
この様に、分かっているようで実はよく分からない疑問を募集しています。
ファクシミリもしくはEメールでご質問下さい。
事務局より
創立10年目...ひとつの節目としてLPGC Reportを創刊することとなりました。
過去を振り返ると、電話での問い合わせで「エルピーガス健康センターですか?」と言われたこともありました(嘘じゃありません。はずかしながら実際にあった話です)。
確かに堅い名前だし、知名度も低い…かもしれない。
でも、これからは業界発展のためにお役に立てるよう活動を進めていこうと考えています。
皆様のご意見ご要望を反映しながら開かれたセンターを目指しています。
まずはお近くにお越しの際にはお気軽にお立ち寄り下さい。
お待ちいたしております。